羅狼

実は私的に羅狼はテキドーに描きやすいキャラなんですが、それだけテキドーすぎるだと言われるのは嫌で今度はわざと力を入れてみました。本当はこれバランスのため全身版として描きましたよ。ま、所詮私の絵なんだから結果はいまいちなんだけど描いてる途中本当に楽しかったのでそれでいいや、と。
羅狼って男性向けキャラな気がするのが、知り合いの男性は誰でも「羅狼かっこいいー」というから。男性が憧れるようなタイプ、つまりこうなりたいなーって感じの男?実に周りの殿方に人気あるキャラなんだから、なるほどだから風午が憧れるんだーと納得。(まあ憧れだけじゃなさそうな気もしますが...)私から見ると、そうですね...Y染色体がもう一つありすぎで溢れこぼれるテストステロンを何とかできなくてイライラしてる超マッチョーなチェリーボーイ、というかな。(笑)だって自分で言ったじゃんヴァージンだと。(「斬られたのは初めてだが...」のあれ)それから古代の戦士から今のスポーツ選手の中にも信じられている迷信なんだけど、戦闘(スポーツマンの場合は試合)に最大の力を発揮するため生行為の方を抑えるということです。精力=エネルギーってわけで。実に効果があったかどうかは分かりかねませんが、様々な宗教や修行によく見られるもので強さであれ悟られであれ何か一つの至高をを目指すのならありうると思いますね。
せめて名無しでも経験ありってことにしないとダメか...(やはり一番かわいい時は虎杖が頂き?!)
じゃないとマジで大変だよ...二人共ヴァージンだなんて。
ともかく羅狼はいろいろな意味で異質的な存在で、「ストレンヂア」の中でも一番目立つストレンヂア(異邦人)なんです。明国人だから日本側からみると異人だし、その中でも金髪碧眼だから異質的だし、その力も遙かに人間の範囲を超えてるし、頭の方も決して普通とは言えないし。何かぎりぎりで人間の範疇でいられるために自分を抑えているが、いつ爆走するか分からない異質の存在。なにより人から見れば狂気だけど、羅狼本人にはそれが’普通’であることを明らかにしたところが(白鸞を“裏切る”シーンですが、羅狼にとっては裏切りという感覚がまったくなく、単にやっと純粋に自分の感情や判断によって行動できたような気がする。そのため仲間達が皆死ぬのをわざと待っていたような気もして複雑というか恐ろしいというかー)さらに彼の異質さを倍にする。そんな恐ろしい存在で、それだけ純粋な存在だと思われます。あまりにも強すぎで何も感じられないことになってしまい頭がおかしくなったか、または元々人間から離れた狂人だかはっきりはわかりませんが。(確かなのは名無しのようなトラウマは多分ないってこと。そんな繊細な性格にはみえないし(笑))
それで歴史、社会的な観点からみてみましたが(少年時代の羅狼はどうだったかなーって妄想もあったけど...)赤毛と比べて考えるとまず明と日本の異邦人に対する態度や階級制度を考察しなければなりません。中国は領土が大きい分古代から様々な異民族や外国との交流と戦争があったし、唐からもう黒人奴隷の記録が表れるなど、昔から多様な人種との接触があったことは確かです。まその中でも羅狼は目立ちすぎるタイプだと思いますが一応異民族の存在を(多少軽蔑はしても)ある程度社会的に受け入れて認めていたことは事実です。しかし日本の場合はそれほど異民族や外国との交流もなかったし(というか中国の方が多すぎ)、殺伐な戦国時代では少しでも異様な対象には警戒心が強かったでしょう。で羅狼は名無しと違い多分外貌関係のコンプレックスはあまりなかったと思われます。(というか性格的にも繊細とは言えないからそういうの気にするようには見えないけど...そもそも髪を黒く染めるだけでなんとかなれる顔でもないし。)
しかし階級移動の場合は羅狼が不利だったと考えられます。なにしろ明国は基本的に文人貴族中心の安定した階級社会で、階級間移動が珍しく、そして儒教に基づいた社会であるため武士はかなり低いポジションだったんです。確かモンゴルや朝鮮など異国出身の人が出世した場合もありますがほとんど学問に優れた者や元々勢力家出身でした。いくら能力があっても異民族で武士であればお偉いさんの用心棒や刺客以外にはあまり道がなかったはずです。混乱期であるだけ階級間移動が頻繁(というか下克上というか)で文字を知らなくても腕だけ立てば官位をもらうことができた戦国時代とは大違いでしょう。優れた兵器として使われてもそれ以上を求めるのは許せなかった環境の中では、戦の中だけで生きる価値を求めざるを得なかったかもしれません。羅狼の“虚ろ”は、そういった背景から来るんじゃないでしょうか...もちろんそもそも余り普通じゃなかったのもあるでしょうけど。


